平衡車と名付けた面白移動ガジェット
この記事は ねとけん Advent Calendar 2015 4日目の記事です。
今年買って良かったガジェットを紹介します。
・平衡車
ネオ・アサクサバシ=ストリートにて
上の動画で乗っているやつです。
日本では「重心の変化で移動できる車輪付きの電動搭乗機器」に対する正式名称というか概念を指す端的な用語が無く、搭乗型移動支援ロボット、2輪の立ち乗り型ロボット、パーソナルモビリティ、歩道等移動専用自動車、セグウェイっぽい何某、電動立ち乗り二輪車、超小型コミューター、未来型移動ツール、セルフバランス電動スクーター、アルカ○イド、IO HAWKのアレ、ホバーボード、電動2輪車、立ち乗りスクーター、TwistedCar、Electric Self Balancing Scootersなど表記が混在してます。*1
流石に名称が長いし自動車や自転車のように漢字にして、出来れば3文字の用語で呼びたい、和訳して縦文字にしたいという話になり、大陸だと一輪車タイプのものは「自平衡電動独輪車」と呼ばれているらしい。Self Balancingで自平衡なのか、なるほど重心移動で操作するんだし「平衡車(へいこうしゃ)」で良いかと言うことでこう呼ぶことにしました。*2
ということで買った品ですが、Amazonのこのあたりのものとだいたい同じ商品です。多分スペックも中身もほぼ同じ。
特筆すべきは乗った際のビジュアルで、サイバーパンクな近未来感があってとても良い。
※このページの動画はとある東証一部上…有志の方々による撮影です。*3
ネオ・アサクサバシ=ストリートのごく一般的な日常風景
重心移動で動くというのは大半の人類には未知数でしょうが、10~30分練習すれば大体誰でも乗れるレベルです。動画に写っている面々もほぼ初試乗(たぶん)。
また、手がフリーになるので、ガイナ立ちであったり、二刀流であったり、あるいは拘束されて後ろ手に縛られた状態などでも移動できます。体重0.1t (100kg)のカジュアル・スモトリでも大丈夫。
でかい人間が超信地旋回するとそれだけで迫力とエンターテイメント性がある。
本体に話を戻すと、バッテリの持ちも悪くありません。面白ガジェットとしてとても楽しめます。というところで気になる中身です。
「やや特殊な(とはいえ専門店なら手に入る)工具でバラバラになる。持ってみた感じ、インホイールモーターが全体の半分ぐらいありそうな重さでした。バッテリーはぐう軽い。」by omegamega
中身詳しく知りたい人はこのあたり見ておくと良いんじゃないでしょうか。
難点としてはこのサイズのものは小径タイヤでサスペンションもアレなため段差に異常に弱く、小枝、煙草の吸い殻程度の小指くらい幅の段差で転びそうになります。
許可貰って駐車場で乗っていて、こけて地面をよく見ると地面と同色の小石があるなどの痛い目を見て学びました。
逆に言うとよく整地された場所や屋内で乗る分には特に問題ありません。広大な会場を使うイベントの設営時等に乗り回すのは愉しそうです。
平衡車を乗り回すサイバー・チンピラ
現行法でも公道で乗れませんが、このサイズだとサスペンションがもう少し進化しないと公道で乗る気になれないレベルに路面凹凸でガタつきます。
小径タイヤと段差の問題を考えるとタイヤ大きくして、さらに安定性考えると乗る場所大きくして、安全性と補助のために手で持つところもあった方が良いな…、それセグウェイやんけという「セグウェイはプロダクトとして現実解だったんじゃないか説」に行き着きました。
公道の話ついでに、法整備についてはこちらのリンク参照。
搭乗型移動支援ロボット、セグウェイなど全国で実験可能に | レスポンス
2015年7月10日から日本全国で実証実験できるようになりました(国交省のPDFへのリンク)。多少の前進はあれども走行上の規制緩和は無く、まだ研究・実験段階と言ったところ。米国カリフォルニアだと来年(2016年)1月1日から自転車道で利用可能になるようです。
新時代のジャパニーズ・ドゲザ・スタイル
そんな平衡車ですが、「Ninebot mini Pro」と言う機種が本日(12/4)から発売らしいです。
日本総代理店のオオトモは先日、この「Ninebot mini Pro」を12月4日に発売すると表明。同日より開催される大阪モーターショーにおいて日本で初公開され、ビックカメラの有楽町店、新宿西口店、ラゾーナ川崎店、新宿ビックロでも展示を行う予定としている。
一応Ninebotなる聞き慣れない企業について書いておくと、中国のXiaomi社(小米科技)*4が2015年4月に8,000万ドル(約100億円弱)をNinebot社に出資、中国Ninebot社は同月に米Segway社を爆買いして本家家元になってます。
※念のため書いておくと、このblogはビックカメラ社やNinebot社、オオトモ社、Xiaomi社とは金銭的道義的繋がりは一切ありません。
ビックカメラのリンク貼ろうと思ったらネット上から買えなかったので検索してみたらAmazonでも売ってました。
概念を指し示す用語が無いとラノベタイトルのような長文商品名を付けざるを得ないのがだいぶ辛そう。関連商品のタイトルも合わせて悲哀が実感できます。
otomo(オオトモ) ninebot(ナインボット)操縦者の重心移動だけで動きを制御するスマート電動一輪車 NINEBOT ONE
- 出版社/メーカー: otomo(オオトモ)
- メディア: スポーツ用品
- この商品を含むブログ (1件) を見る
RioRand®立ち乗り 電動二輪車 セグウェイみたい ミニバージョン式 充電タイプ チャージャー付 両手解放 ホイールウォーカー グリーン
- 出版社/メーカー: RioRand
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
動画を見るとご理解頂けるかと思いますが、サイバーパンク近未来アクションな時代、もう始まりつつありますのでそれっぽい雰囲気を出せるようにみなさんも気を付けておいて下さい。
Wasshoi!
*1:これ全部同じ商品。
*2:今年6月時点。複数人で複数台買っており、遊ぶにあたってモヤッとした呼び方や長い名称は面倒なので自分たちで名付ける必要があった。重心移動なんちゃら案なども。電動平衡車にするか迷った挙げ句「Self Balancingであるなら全て電動であるのでわざわざ電動を付ける必要はない」という話で平衡車に。その後Xiaomi関連会社のNinebotが「九号平衡车」と言う名称で平衡車を発表して同じ発想だと驚いて調べたら向こうでも名称が群雄割拠でそのうちのひとつでした。
自動車は動力がエンジンなのに“自”と付いていて語源は“自ら動くもの”で主体がモノ側、自転車の“自”は“自分で転がす”ことより主体が人間側で、“自”の掛かる対象が乗り物間で統一されてないし、だったら自平衡から自も取ってしまおう等と真面目に発想した挙げ句に被ってたあたり面白かったです。
*3:私有地での使用かつ動画の掲載にあたり被写体許可取ってます